ピアノがお琴に?!

ゴールデンウイーク中盤、今年もラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016が開催されました。
5月4日朝方の雨も上がり初夏の陽気の中、「ラ・フォル・ジュルネに小曾根さん出るけど行く?」のお誘いに数年ぶりに出かけてみました。

今回はチケット購入も人任せ?事前リサーチなしなので、演目は会場のポスターで “動物たちのカーニバル~室内楽版「動物の謝肉祭」”と理解、出演者も小曾根さん以外のピアニストに江口玲さん、Vn  矢部達哉さん、Vc 宮田  大さん、Cl 吉田 誠さんなど、有名どころが名を連ねていることを当日のプログラムで知りました。

開演を心待ちにし、いざステージにライトが当てられると、オープニングはピアノとヴァイオリンで「春の海」!?

タイトルからすると季節外れでもないかもしれないけれど、スタインウェイのフルコンを弾いている江口さんのピアノからはお琴の音?!ヴァイオリンの音色も雅楽の縦笛?!

視覚と聴覚が一致しない何だか変な感じ??

その後の種明かしで、ピアノは弦に帯状の布をペラ~ンと貼って、お琴の音?を表現、ヴァイオリンは奏法を屈指し日本古来の縦笛を表現したとのこと。観客からは大きな拍手が沸き起こり、5000人の心を一気に掴んだオープニングだったかも知れません。?

オープニング後の小曾根さんのピアノソロは水をテーマに、流れるピュアな音色とチックコリア風のエッセンスと南米のリズムが融合したような音楽で、とても心地よい小曾根サウンドでした。(^^♪

本題の「動物の謝肉祭」は8名の室内楽編成と小曾根さんと江口さんのピアノディオ。弦も管も各楽器の特性を活かし、動物のキャラクターを表情豊かに熱演。

そして jazzとクラシックのピアニストはシンクロしにくいところが垣間見えたりしますが、小曾根さんと江口さんのピアノディオは曲のボルテージや捉えどころが恐ろしくマッチングし、2台とは思えない切れ味の良い息の合ったディオでお見事!

今年のラ・フォル・ジュルネはナチュール‐自然と音楽で、季節、風景、動物、天体、天地創造など大自然をテーマにした演目が並び、空間・時間・地域に捉われない多様性のあるプログラミングになっていました。

例年の特定の作曲家や時代や地域がテーマだった内容から、昨年より広がりのある普遍的なテーマにイメチェンだそうです。ラ・フォル・ジュルネだから出来るもの!!創って欲しいですね。

感覚もイマジネーションも掻き立てられる一日でした。